ジェルネイルにはハードとソフト(ソークオフ)の2種類がありますが、違いがよくわからない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、化学者兼ネイリストの私が、化学的な観点とネイリスト的な観点の両方からソフトジェルとハードジェルの違いを誰よりも詳しく解説します。
本記事を読んでソフトジェル(ソークオフジェル)とハードジェルの違いがわかるようになると、ネイリストはお客様に安心して施術を受けてもらえるようになり、お客様はご自身が何の種類のジェルを塗っているのかが判断できるようになります!
ソフトジェルとハードジェルの違いと見分け方を根本理解したい方、必見です!
ソフトジェルとハードジェルの違いとは
ソフトジェル(ソークオフジェル)とハードジェルの違いは、アセトンに溶けやすいか、溶けにくいかです。
ソフトジェル:アセトンに簡単に溶ける
ハードジェル:アセトンに簡単には溶けない
非常にややこしいのが、ソフトという単語は英語で柔らかい、ハードという単語は英語で硬い、という意味があるので、製品名称にハードと入っていても、シンプルに硬いジェルなだけであってアセトンには溶けるというジェルも存在したりすることです。
つまり、製品名称だけではアセトンに溶けやすいか溶けにくいかが判断できないことがあります。
アセトンへの溶けやすさはジェルの硬さというより成分の違いやそれによる結合の仕方の差によって変わるものです。
ではなぜ成分と結合の差でアセトンへの溶けやすさが変わるのか、について詳しく解説します!!

化学の話なら、私に任しとき!!!
アセトンに溶けやすいか溶けにくいかは結合の仕方で変わる!
ジェルネイルは、沢山の分子が結びつくことで硬化しますが、その結びつきを結合と言います。
この分子同士の結合の仕方が、ソフトジェルとハードジェルでは異なっているのです!!

綺麗に整列してお隣同士で手をつないでいるだけ!

あの手この手でいろんな方向に、複雑かつ強靭につながっている!
ではこれらのジェルをそれぞれアセトンに浸すとどうなるでしょうか。

簡単に結合が切れる=溶ける

結合は切れない、もしくは切れても一部だけ=溶けにくい
元々結合がそこまで多くないソフトジェルをアセトンに浸すと、簡単にアセトンがそれぞれの結合を切っていき、ばらばらにしてくれる、すなわち簡単にジェルが溶けます。
一方で、結合がたくさんあり、分子同士が強靭に結びついている状態のハードジェルをアセトンに浸しても、アセトンが容易に隙間に入り込めなかったり、入り込んでも全ての結合を切りきれないので、なかなかバラバラにできず、ジェルを溶かすことが難しいのです。
ものを溶かす力の強いアセトンを以てしても切りにくい結合(=ハードジェルの硬さの秘訣)が存在する
ソフトジェルとハードジェルはメインの成分が異なっている!
ジェルを構成するメインの成分は樹脂で、これ自体が硬化する事で硬さを出しています。
すなわちこの樹脂、結合をつくっている張本人です。
ソフトジェルに用いられる樹脂はウレタンと呼ばれる成分が主成分であることが多いのに対し、ハードジェルに用いられる樹脂はアクリルと呼ばれる、スカルプに用いられるのと同じ種類の成分が主成分であることが多いです。

確かにスカルプもめちゃくちゃアセトンに溶けにくいわ!!

そ!ハードジェルもスカルプもアセトンに溶けにくいのは
結合が強いからやねんな!
ちなみに主成分はスカルプとハードジェルで同じ種類のことがありますが、その他含まれる成分の違いによって硬化のメカニズムに違いが生まれてます!!
ソフトジェルはウレタン系、ハードジェルはアクリル系の樹脂が主成分になっていることが多い!
ソフトジェルとハードジェルの見分け方
ソフトジェルとハードジェルを見分ける方法は、ネイリストとお客様で異なります。
それぞれの立場で見分ける方法を解説していきます。
ネイリスト視点
ネイリストがソフトジェルとハードジェルを見分けるには、以下の方法があります。
・全成分を確認し、主成分の樹脂の名前から予測する
・メーカーや販売店の店員さんに問い合わせる
・実際に硬化したものがアセトンで溶けるかどうか試す
もし化粧品ジェルの場合は、ジェルネイルの外箱か容器に記載のある全成分を確認することができます。
そこで、1番目に書かれている成分(主成分)はその製品の中で最も多く配合されている成分ということなので、ウレタン系であればソフトジェル、アクリル系であればハードジェルかなと大体予測できます。

ウレタン系とアクリル系、、、とは、、、!泣

名前を見るだけで判断できるから大丈夫!!
全成分1つ目に書かれている化合物の名前の中に「ウレタン」という文字があればウレタン系、ウレタンという文字が含まれておらず「アクリ」や「メタクリ」のような文字が見えたらアクリル系です!!
ウレタンの中でも種類によって硬さを変えられたり、ウレタンもアクリルも併用しているジェルがあったりするため、主成分からの判断はあくまで予測する際に活用できる1つの目安だと思っておいてください!!
全成分を自分で確認することが出来ない場合は、メーカーや販売店の店員さんに問い合わせることで、アセトンに溶けやすいか溶けにくいかは教えてもらうことが出来る場合がおおいです。
そして、最も確実なのは実際に硬化してアセトンを巻いた時の溶けやすさを自分の目で確認することです。
特にネイルサロンで新規のお客様がお爪に乗せているジェルをオフする際、ソフトかハードかというのは、見た目だけでは誰もわからないのです。
その場合はいったんソフトジェルをオフする要領で表面を削ってアセトンを短時間巻き、それで溶ければソフトジェル、一向に溶ける気配がなければハードジェルだということが判断できます。

仕上がりの見た目だけでジェルの種類を見分けるのは
たとえプロであってもほぼ不可能!!
お客様視点
ネイルサロンに通われているお客様が、お店で塗ってもらっているジェルの種類を知るには、以下の方法があります。
・ネイリストに直接聞く
・毎回のオフを観察し、アセトンを使っているかいないかから判断する
一番確実なのは、ネイリストに直接聞くことです。
もし聞かずに知りたい方は、リピートしているお店があれば、そちらで毎回オフをするときにどのようにオフを行っているかを観察すれば大体予想ができます。
いつもアセトンを使ってオフするなら、ジェルを削った後に指をアルミホイルなどで巻く動作が発生します。
もしアルミに毎回指を巻かれているのであれば、ほぼ間違いなくソフトジェルを使っていると判断できます。
それに対し、リピートしているお店が毎回ジェルを削ってそのまま新たなジェルをぬっていく(フィルインという技術です)スタイルなのであれば、ハードジェルを使用している可能性が高いです。
ただし、フィルインに使用するベースでもアセトンに溶けるものもあるので、やはりソフトかハードかを確認するには直接ネイリストに確認してみるのが一番確実です。

ちなみにお客様がソフトじぇるかハードジェルかを気にする必要ってあるん?

基本は気にする必要ってのは無いねん!!
ただ、知ってる方が良い場合もある!
お客様がソフトジェルかハードジェルかを気にする必要というのは基本的に無いです。
必要性というのはないのですが、以下の様な場合ソフトかハードかで料金が変わる場合というのがあるのです。
・オフだけのメニューの際、ハードジェルの方が料金がかかる
・新しいネイルサロンに行く際、付け替えオフでもハードジェルの方が料金がかかる
お店にもよりますが、ハードジェルの方が総じてソフトジェルよりもオフ代が高くなることが多いです。
理由としては、オフの難易度が異なるためです。
ソフトジェルはアセトンを用いて素早くオフできるのに対し、ハードジェルはアセトンで溶けにくいためすべてを削り落とす必要があります。
この削り落とす際にお爪まで削らないように行うには技術も時間も必要になる為、ハードジェルオフの方が料金がかかりやすいのです。
例えばハードジェルのサロンからソフトジェルのサロンに切り替えた時に、新規様限定でソフトジェルオフ無料だ!と思って予約しても、実はハードジェルがのっていたためオフ代が有料になった、なんてこともあります。
ハードかソフトで料金が変わるサロンでは、必ず予約の際にハードジェルのオフかソフトジェルのオフかを選択することが出来るようになっているため、各サロンのオフの料金についてはしっかり詳細を確認しておくことをおすすめします!!
お客様はジェルの種類を把握する義務は全くないが、ソフトかハードかでオフの料金が変わることがあるので、注意!!
お客様がソフトジェルかハードジェルかがわからなくても、ネイリストは実際にオフに入ることでジェルの種類を判断できますので、わからなければそのままご来店いただいてもちろん問題ないです!
ソフトジェルとハードジェルの違いと見分け方を化学者が徹底解説!のまとめ
本記事では、ソフトジェルとハードジェルの違いと見分け方について、成分の話もまじえつつ解説していきました。
ポイントをまとめます。
- ソフトジェルはアセトンに溶けやすく、ハードジェルはアセトンに溶けにくい
- 成分がわかればある程度予測はできる
- 確実に見分けるには実際にアセトンに浸して確認するのが一番
- お客様でジェルの種類を知りたい場合はお店に確認するのが確実
こちらの記事を参考に、ぜひハードジェルとソフトジェルの違いを理解し、上手く活用していっていただけたら嬉しいです!






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